ぶらた
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数分間の空白。
なんとか心の整理をつけて兎衣は喋る。
「バレンタインって言うと
あれだ。
女の子が男の子にあげるというやつだよな」
微妙に空中に視線をそらし、頬は恥ずかしさのためか密かに紅潮させながら話す。
「世間的にはそうですが、
本来は感謝の気持ちからのものですからどちらからあげてもかまわない。
むしろ、
あげたい方があげたい人にあげたいようにあげるのが正しいかと思いますv」
その様子を良く言えばとても熱心に、悪く言えば舐めるようにあますとこなくこれでもかと視姦する璃縁。
美少女っぷりが犯罪だ。
これがハゲでデブで脂ぎった中年親父ででもあればセクハラで訴えれただろう。
が、まさに可憐という言葉がぴったりの璃縁相手では訴えても確実に負けるだろう。
幸運なことに恥ずかしさのため空中に視線をとばしている兎衣はそんな視線に気づいていない。
兎衣の語りは進む。
「それは良かった。
じゃなくって!!
何で・・・、なんで・・・舐めた?
欲しいのなら口で言えばあげたのに。」
はぁはぁと肩を揺らし一気に喋り璃縁を見る。
その急転直下感情の言葉に璃縁の目はキョトンと兎衣を見る。
その瞳に兎衣は脱力感を覚える。
何かが無駄だったような、そんな虚無感におそわれる。
「美味しそうだったからではいけませんか?」
ポツリと。
何気なく璃縁は言う。
「美味しそう?」
「はい。
兎衣さんの輝かんばかりの笑顔を彩る、桃色の頬に。
その唇に入りきらず零れた甘いお菓子。
食べてと誘惑されているのを断るのは無粋かと思いまして。」
「そ、そうか。」
兎衣は悟る。
もしや俺は大きな勘違いをしでかしたのではないか、と。
こちらを見る無垢な瞳。
だけど、その奥にとてつもなく恐ろしいモノが隠れてそうな、
そんな気がしてしょうがないと後日兎衣は親友にそう漏らした。
親友は兎衣の肩を優しく叩き。
言ったそうだ
『喰われるのは時間の問題なんだから、
後で後悔しないように勝負パンツ買いに行こう?』
私立:幕の内学園
校内新聞2月号見出しより抜粋
*学園のプリンス倒れ救急車で運ばれる*
*目撃者の話では『勝負・・・、勝負・・・』*
*謎の言葉に隠された真実は?*
*次号ではベールに包まれた真相を親友がついに激白*
*真実は解明した方が良いのですか~?*
*次号発行は、翌々月の16日です*
*どうぞお楽しみに*
なんとか心の整理をつけて兎衣は喋る。
「バレンタインって言うと
あれだ。
女の子が男の子にあげるというやつだよな」
微妙に空中に視線をそらし、頬は恥ずかしさのためか密かに紅潮させながら話す。
「世間的にはそうですが、
本来は感謝の気持ちからのものですからどちらからあげてもかまわない。
むしろ、
あげたい方があげたい人にあげたいようにあげるのが正しいかと思いますv」
その様子を良く言えばとても熱心に、悪く言えば舐めるようにあますとこなくこれでもかと視姦する璃縁。
美少女っぷりが犯罪だ。
これがハゲでデブで脂ぎった中年親父ででもあればセクハラで訴えれただろう。
が、まさに可憐という言葉がぴったりの璃縁相手では訴えても確実に負けるだろう。
幸運なことに恥ずかしさのため空中に視線をとばしている兎衣はそんな視線に気づいていない。
兎衣の語りは進む。
「それは良かった。
じゃなくって!!
何で・・・、なんで・・・舐めた?
欲しいのなら口で言えばあげたのに。」
はぁはぁと肩を揺らし一気に喋り璃縁を見る。
その急転直下感情の言葉に璃縁の目はキョトンと兎衣を見る。
その瞳に兎衣は脱力感を覚える。
何かが無駄だったような、そんな虚無感におそわれる。
「美味しそうだったからではいけませんか?」
ポツリと。
何気なく璃縁は言う。
「美味しそう?」
「はい。
兎衣さんの輝かんばかりの笑顔を彩る、桃色の頬に。
その唇に入りきらず零れた甘いお菓子。
食べてと誘惑されているのを断るのは無粋かと思いまして。」
「そ、そうか。」
兎衣は悟る。
もしや俺は大きな勘違いをしでかしたのではないか、と。
こちらを見る無垢な瞳。
だけど、その奥にとてつもなく恐ろしいモノが隠れてそうな、
そんな気がしてしょうがないと後日兎衣は親友にそう漏らした。
親友は兎衣の肩を優しく叩き。
言ったそうだ
『喰われるのは時間の問題なんだから、
後で後悔しないように勝負パンツ買いに行こう?』
私立:幕の内学園
校内新聞2月号見出しより抜粋
*学園のプリンス倒れ救急車で運ばれる*
*目撃者の話では『勝負・・・、勝負・・・』*
*謎の言葉に隠された真実は?*
*次号ではベールに包まれた真相を親友がついに激白*
*真実は解明した方が良いのですか~?*
*次号発行は、翌々月の16日です*
*どうぞお楽しみに*
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「美味しいですか?」
「美味しい」
問いかけに答える人物の表情はとても幸せそうである。
某アイス会社のアイスチョコレート。
それを公園のベンチで食べている。
片方のみが。
もう片方は食べている姿をニコニコと見ているだけでいっこうに食べる様子はない。
「なぁ、璃縁食べないのか?」
アイスチョコレートは一つではない。
二つ買ったうちの一つは今食べられているがもう一つは未だ袋の中。
いまかいまかと出番をうかがっているのだが璃縁に食べられるご様子はない。
「私はお家で食べてきたのでもう一つどうぞv」
「さんきゅー」
嬉しそうに袋から取り出す。
いつのまにか手に持っていたアイスチョコレートは空になっていてベンチの端によせてある。
それを何気ない動作で璃縁は空の袋に入れ軽く縛る。
隣を見ると、いそいそと二つ目のアイスカップを空けている。
頬にはチョコがついている。
夢中で食べていて気づかなかいのだろう。
そして
二つ目を食べている。
その無謀な姿に悪戯心がくすぐられる。
「兎衣さん」
「んっ?」
こちらを見た瞬間頬に舌をはわせる。
「ごちそうさまでした」
「・・・」
「どうなさました?
手止まってますよ」
「い、いま何・・・した」
ギギギ-
鋼鉄で出来たブリキの人形が無理矢理首を動かせばなりそうな、いたく不自然な動作でこちらをみる兎衣。
「せっかくですから、
バレンタインのチョコいただきました」
「バレンタイン!?」
「ご存じ無かったんですか?今日バレンタインですよ」
意味ありげに笑う璃縁の姿に兎衣は言葉を失った。
「美味しい」
問いかけに答える人物の表情はとても幸せそうである。
某アイス会社のアイスチョコレート。
それを公園のベンチで食べている。
片方のみが。
もう片方は食べている姿をニコニコと見ているだけでいっこうに食べる様子はない。
「なぁ、璃縁食べないのか?」
アイスチョコレートは一つではない。
二つ買ったうちの一つは今食べられているがもう一つは未だ袋の中。
いまかいまかと出番をうかがっているのだが璃縁に食べられるご様子はない。
「私はお家で食べてきたのでもう一つどうぞv」
「さんきゅー」
嬉しそうに袋から取り出す。
いつのまにか手に持っていたアイスチョコレートは空になっていてベンチの端によせてある。
それを何気ない動作で璃縁は空の袋に入れ軽く縛る。
隣を見ると、いそいそと二つ目のアイスカップを空けている。
頬にはチョコがついている。
夢中で食べていて気づかなかいのだろう。
そして
二つ目を食べている。
その無謀な姿に悪戯心がくすぐられる。
「兎衣さん」
「んっ?」
こちらを見た瞬間頬に舌をはわせる。
「ごちそうさまでした」
「・・・」
「どうなさました?
手止まってますよ」
「い、いま何・・・した」
ギギギ-
鋼鉄で出来たブリキの人形が無理矢理首を動かせばなりそうな、いたく不自然な動作でこちらをみる兎衣。
「せっかくですから、
バレンタインのチョコいただきました」
「バレンタイン!?」
「ご存じ無かったんですか?今日バレンタインですよ」
意味ありげに笑う璃縁の姿に兎衣は言葉を失った。
「好きですvつき合ってください」
バス停前で俺は告白された。
自慢じゃないが告白をされたのは初めてではない。
「あのー勘違いしてると思うけど・・・」
「ずっと見てました。
貴方が毎朝アニソン聞きながら感動しているのも、毎月発売の花と夢を鞄に入れているのも、実はピンクのフリルに憧れているのも!!」
周りの視線が痛い。
自分で言うのも何だが外見はテレビの俳優が霞むぐらい整っている。
つまりは男前。
そんなやつが乙女チックな趣味だと知れば誰だって不審な顔をするだろう。
ああ、周りの視線がすんごく痛い。
「キミには悪いけど、つき合えないよ」
ピンクのフリルに囲まれたまるで西洋人形のような彼女の瞳は零れそうなほど見開かれた。
うー良心が痛む。
けど、勘違いした彼女も悪いんだ。
「私、貴方の好みじゃないですか?」
彼女は肩をふるわせながらそう呟いた。
すけるような白い肌、日本人ではあり得ない色素の薄い瞳、鈴を転がすような流麗な声。
どこをとってもパーフェクト!!
好みじゃないどころかストライクゾーン。
まさに理想の・・・。
「そうじゃなくって俺とキミとじゃつき合えないよ」
周りの視線、特に男共の視線が突き刺さる。
こんな美少女をフルなんてなんてもったいないことをしているのだと。
そんな視線よこすぐらいならお前らつき合ってやれと言いたい。
お前らなら問題ないだろうしな。
「私あきらめません。」
「俺はキミとはつき合えないって!!」
「私もっと綺麗になって貴方にプロポーズします」
「そもそも結婚出来ないって!!」
「こないだ18歳になられたでしょ?全然余裕ですから」
どうして知ってるんだ。
俺と彼女との接点はバスの中ですれ違う程度だぞ。
前のは注意して見てれば分かることだが、誕生日なんてどこで調べたんだ。
なんかヤバイよ、この子。
「俺はね。
普通の恋愛して普通の結婚するのが夢なの!!」
腐っても、俺は人間でいたい。
たとえ相手がどんなのでも俺は良いのだ。
このさい容姿はどうだっていい。
「知ってます。
絶対後悔させませんから私とつき合ってください」
彼女は見た目の儚げさを裏切って凄く熱意がある。
ナイスファイト!!
って応援してる場合じゃないじゃん。
「キミが後悔するって。
俺はこう見えても・・・」
そうだった。
これを知れば彼女もきっと考え直すだろう。
ついつい、言いそびれた言葉を言おうとすると彼女はニコリと笑った。
その笑顔に言葉が止まる。
「絶対幸せにして見せます」
本当に神様は意地悪だ。
この子の泣き顔なんて見たくないのにあんまりだ。
だけど、誤解は解かなきゃいけないよね?
「あのな、俺なりはこんなだけど性別“女”だよ」
とうとう言っちゃった。
泣くか?
泣くか?
泣くなよ?
俺はキミを泣かせたい訳じゃないんだよぉぉぉぉぉ
「ええ、とっても素敵ですよね♪」
「へっ?」
「そんなところが好みなんですっ」
この子は今はやりのレズというやつか?
いや、待て。
見た目は男女だからそうでもないのか、でも性別面があるからして、いやなんたらほいさっさ。
頭の機能は混乱しまくった。
「そんな貴方に釣り合うよう私努力します」
「努力って?」
こうなれば自棄だ。
世の中物好きはいるんだ。
若いうちはいろんな事を知っても良いじゃないかキミのことも知ってみよう。
「美白とかサウナとか化粧とかetc」
「お金大変じゃない?」
俺のためにそんな使ってくれるのは嬉しいんだか悲しいんだか。
「大丈夫です。私、病院の跡取り息子ですから」
そうか跡取り息子なんだ。
それなら治療費はないも同然だね。
キミ賢いじゃん。
ってあれー?
「今なんておっしゃいました?」
聞き間違いか。
いくら何でもこの子に失礼な聞き間違いだな。
「父が医院長ですの」
そこは分かってる。
問題はその前だ。
「じゃなくて、今息子って」
「はい♪私長男なんです」
誰か嘘だと言ってくれ!!
こんな世の中間違いまくってるーーー!!!!!
俺たちはその日交際した。
翌年にはめでたく結婚。
世の中理想通りにはいかないが理想なみに良い未来もあるさ。
そう悟る新妻の俺。
バス停前で俺は告白された。
自慢じゃないが告白をされたのは初めてではない。
「あのー勘違いしてると思うけど・・・」
「ずっと見てました。
貴方が毎朝アニソン聞きながら感動しているのも、毎月発売の花と夢を鞄に入れているのも、実はピンクのフリルに憧れているのも!!」
周りの視線が痛い。
自分で言うのも何だが外見はテレビの俳優が霞むぐらい整っている。
つまりは男前。
そんなやつが乙女チックな趣味だと知れば誰だって不審な顔をするだろう。
ああ、周りの視線がすんごく痛い。
「キミには悪いけど、つき合えないよ」
ピンクのフリルに囲まれたまるで西洋人形のような彼女の瞳は零れそうなほど見開かれた。
うー良心が痛む。
けど、勘違いした彼女も悪いんだ。
「私、貴方の好みじゃないですか?」
彼女は肩をふるわせながらそう呟いた。
すけるような白い肌、日本人ではあり得ない色素の薄い瞳、鈴を転がすような流麗な声。
どこをとってもパーフェクト!!
好みじゃないどころかストライクゾーン。
まさに理想の・・・。
「そうじゃなくって俺とキミとじゃつき合えないよ」
周りの視線、特に男共の視線が突き刺さる。
こんな美少女をフルなんてなんてもったいないことをしているのだと。
そんな視線よこすぐらいならお前らつき合ってやれと言いたい。
お前らなら問題ないだろうしな。
「私あきらめません。」
「俺はキミとはつき合えないって!!」
「私もっと綺麗になって貴方にプロポーズします」
「そもそも結婚出来ないって!!」
「こないだ18歳になられたでしょ?全然余裕ですから」
どうして知ってるんだ。
俺と彼女との接点はバスの中ですれ違う程度だぞ。
前のは注意して見てれば分かることだが、誕生日なんてどこで調べたんだ。
なんかヤバイよ、この子。
「俺はね。
普通の恋愛して普通の結婚するのが夢なの!!」
腐っても、俺は人間でいたい。
たとえ相手がどんなのでも俺は良いのだ。
このさい容姿はどうだっていい。
「知ってます。
絶対後悔させませんから私とつき合ってください」
彼女は見た目の儚げさを裏切って凄く熱意がある。
ナイスファイト!!
って応援してる場合じゃないじゃん。
「キミが後悔するって。
俺はこう見えても・・・」
そうだった。
これを知れば彼女もきっと考え直すだろう。
ついつい、言いそびれた言葉を言おうとすると彼女はニコリと笑った。
その笑顔に言葉が止まる。
「絶対幸せにして見せます」
本当に神様は意地悪だ。
この子の泣き顔なんて見たくないのにあんまりだ。
だけど、誤解は解かなきゃいけないよね?
「あのな、俺なりはこんなだけど性別“女”だよ」
とうとう言っちゃった。
泣くか?
泣くか?
泣くなよ?
俺はキミを泣かせたい訳じゃないんだよぉぉぉぉぉ
「ええ、とっても素敵ですよね♪」
「へっ?」
「そんなところが好みなんですっ」
この子は今はやりのレズというやつか?
いや、待て。
見た目は男女だからそうでもないのか、でも性別面があるからして、いやなんたらほいさっさ。
頭の機能は混乱しまくった。
「そんな貴方に釣り合うよう私努力します」
「努力って?」
こうなれば自棄だ。
世の中物好きはいるんだ。
若いうちはいろんな事を知っても良いじゃないかキミのことも知ってみよう。
「美白とかサウナとか化粧とかetc」
「お金大変じゃない?」
俺のためにそんな使ってくれるのは嬉しいんだか悲しいんだか。
「大丈夫です。私、病院の跡取り息子ですから」
そうか跡取り息子なんだ。
それなら治療費はないも同然だね。
キミ賢いじゃん。
ってあれー?
「今なんておっしゃいました?」
聞き間違いか。
いくら何でもこの子に失礼な聞き間違いだな。
「父が医院長ですの」
そこは分かってる。
問題はその前だ。
「じゃなくて、今息子って」
「はい♪私長男なんです」
誰か嘘だと言ってくれ!!
こんな世の中間違いまくってるーーー!!!!!
俺たちはその日交際した。
翌年にはめでたく結婚。
世の中理想通りにはいかないが理想なみに良い未来もあるさ。
そう悟る新妻の俺。


