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ぶらた

字書きサイト 更新停止 →pixivへお引っ越しします。

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 「あの子の声が聞こえないの?」


 その言葉を最後に貴女は家を空けた。
 私はまだ口の利けない娘と二人だけになった。

 
 「あーあーーっ」

 娘は時々、空を見上げて叫ぶ。
 意味のない音。
 貴女が言った、声とはこのことなのだろうか?
 なぜ貴女はあの日・・・。

 「あーあーーっ」

 
 娘は空に向かい、その小さな手を伸ばす。
 何かが娘の頭の上で光る。
 近づくとそれは白鳥の羽・・・。
  ふわふわと羽は娘の上に降り注ぐ。

 「あーあーーっ」

 娘が先ほどと同じように空を見上げて叫ぶ。
 すると、声に答えるかのように空を埋め尽くす白鳥の群。
 空を青と白にわけ飛ぶ。

 娘はその小さな手で一枚の羽をつかんだ。
 真っ白な羽。
 娘は笑顔でその羽を私に差し出す。

 それはいつか見た光景。
 
 貴女がいて、私がいて、娘がいて。
 空からの贈り物を貴女が受け取り、私と娘に差し出した。

 『プレゼント♪』
 『なんで、羽がプレゼント?』
 『あら、貴方忘れたの私たちの大事な娘の名前を?』
 『それでプレゼントか』

 そういって貴女が差し出した羽を今また貴女の娘が私に差し出す。
 これが、貴女が言っていた声ですか?

 『今度は貴女がちゃんとパパにあげるのよ』
 『おいおいおい、俺は貰うばっかりかい?』
 『当然でしょ。貴方以外に誰が貰ってあげるのよ』
 『そりゃそうだけど』
 『ねぇー宝来ちゃん、名前通り宝を連れて来るんだもんねっ』

 笑顔の貴女に微笑む娘と私。
 貴女が伝えたかった声とは娘が空に願う・・・。
 私を想っての声ですね。


 -Fin-

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プロフィール
HN:
花丸 こは
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1984/08/07
職業:
サービス業
趣味:
映画
自己紹介:
物置き。
みかんの作品がちらほら。
お引っ越ししたら完成させるつもりさ。
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