ぶらた
字書きサイト 更新停止 →pixivへお引っ越しします。
「お前の手ってさーエロイよな」
唐突すぎる言葉に思考が止まる。
「はっ?」
条件反射的に返した生返事を相手は相づちだと思ったのか話を続ける。
「エロイというかエロス?」
疑問系だが目は明らかに肯定して欲しそうだ。
「その親父発言は一体どこからくるのかねぇ~」
まったく良く伸びる頬なこと。
一切の手加減もない俺の指使いに相手は涙目で訴えてくる。
「痛っっ・・・痛いって」
ふふふ、楽しいやつよ。
「ほぉー痛いか、もっと痛くしてやる」
「サド、悪魔、エロス」
人が少し力を緩めたら何言いますかねーこやつは。
「さっきから何が言いたいんだね、ううん?」
笑顔で聞いてやる。
「いたひです、はなひてーーー!!」
指には力を入れて。
「離してやるから言うてみぃ?」
優しいなー俺様は。
「はーはーはー痛かった」
「で、何?」
「だから、お前さっき手洗ってただろう」
「誰だって食事の前は洗うだろ?」
「水が冷たかったのか白かった手が徐々に赤くなっていっただろう」
「確かにな」
「泡によって手が艶を帯びぬめっていっただろう」
「そうだな」
「手洗うときって右手と左手が移動するだろ?」
「移動するなぁ」
「その手の動きがイヤラシーかったのよ」
「それでなぜ俺限定なのよ」
「いやーお前の手って男にしては妙に細くて白いだろ?なんか女みたいに」
「殺すか?」
「まー最後まできけって!!そんでもって節は滑らかで爪は桜色」
「で?」
「なんか絶妙な加減の手なのよ」
「ほお~それで言い訳は終わりか?」
「だぁぁぁ!!納得しろ、お前の手はエロスだ」
「納得できるかぁぁぁぁぁ!!!!!」
「うっうっうっ酷い、思ったこと言っただけなのに」
「思うだけじゃなくって言うからだろ」
「これが言わずにいられるかってんだっ」
「そこで力説されてもなぁ」
「お前の手が悪い」
「悪いって」
「明るいところで見ると偏屈なピアニストの手なくせして暗いところで見るとエロスなその手が悪い」
「おい、偏屈って何だ?」
「お前の性格」
「ほお~」
「ピアニストだって言ってるんだから怒るなよ?」
「お前があんまり手、手言うから変なこと思い出したんだよ」
「どんなこと?」
「期待に満ちた目されるほどの話しじゃないんだが」
「別に良いから聞かせろよ」
「とある友人に言われたのだが『お前の手って宇宙人みたいだな』と」
「へっ?」
「だから宇宙人なんだと手が」
「なんで?」
「日の下に出来た影が何の凹凸もない五本の手だったもんでそう感じたんだそうだ」
「お前ろくな友人居ないな」
「お前を含めてな」
【半創作半実話】
PR
この記事にコメントする


